2017年11月27日

ボジョレーヌーボーって? PART2

ボジョレーヌーボーが製品化される期間は
ぶどうを摘み始めてから
ワインができるまで
わずか二か月という早さです。

その作り方は
マセラシオン・カルボニック(炭酸ガス浸漬法)
という製法で作られます。

収穫したブドウを除梗・破砕せず
そのまま発酵タンクに入れます。
すると、ぶどうの重みによって
下のぶどうから自然に
果粒がつぶれて液面が上昇し、
発酵が始まります。

発酵が始まると炭酸ガスが発生し
密閉タンクの中はガスで充満します。
そんなタンク内では
酵素によってつぶれていないぶどうの
酵素の働きによってリンゴ酸が分解され、
アミノ酸、コハク酸、
アルコールなどが生成されます。

このときにぶどうの果皮からも成分が浸出し
色が溶けだしていきます。
ボジョレーヌーボーの色が
味に比べて濃いのはそのためです。

そしてなおもタンクの圧力が上がり、
つぶれていないブドウもその圧力でつぶれていきます。

そうして苦みの少ない
フレッシュな味わいのワインが生まれるのです。

発酵期間は温度によって異なりますが
だいたい10日前後というところです。

ボジョレーヌーボーの中で、
ワンランク上のヌーボーに
ボジョレーヴィラージュヌーボーがあります。
ヴィラージュヌーボーは通常のボジョレーに比べ、
果実味が多くて濃厚なのが特徴です。
38のコミューン(地区)から収穫した
ブドウだけを使用します。
これはボジョレー全生産量の
25%を占めています。

ワインの新酒はボジョレーが有名ですが、
何もボジョレーだけではありません。
イタリア、ドイツ、オーストリアなど各国にあります。

日本でも山梨ヌーボーが
解禁日を11月3日になっています。

ちなみに各国の新酒解禁で
一番早いのが10月30日のイタリア。
イタリアでは新酒をヌーボーと言わずノヴェッロと呼びます。
以上、
ボジョレーヌーボーについて
でした。
posted by youcoat at 19:18| Comment(0) | バーテンダーの基礎知識 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月25日

ボジョレーヌーボーって?

ボジョレーヌーボーのボジョレーとは
フランスのブルゴーニュ地方のボジョレー地区、
すなわち場所のことです。
ヌーボーとは新酒という意味です。

だからボジョレーヌーボーとは、
ボジョレー地区の今年の新酒ということです。

ボジョレーヌーボー解禁!
いったいなぜ、こういった行事ができたのでしょうか。


そもそもボジョレーヌーボーとは
地元の人達の地酒でした。

それが1951年、
フランス政府によって販売が認められました。

すると、またたく間に評判となり、
各ワイナリーは
少しでも早く販売しようとした結果、
質の悪いワインが出回るようになりました。

このようなことを規制するため、
政府は1967年、
解禁日を11月11日(聖マルティヌスの日)に設定しました。
その後、
11日から15日に変更されたのですが、
解禁日が日付であったため、
その日が日曜の年には
流通業者やレストランが休日となり
ワインが出回らないという不具合が発生してしまいます。

そういう販売に影響が出ないようにと1984年、
現在の
11月第三木曜日
に解禁日が定められたのです。
posted by youcoat at 23:00| Comment(0) | バーテンダーの基礎知識 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月18日

ボジョレーヌーボー解禁

今年もやってきた。
言わずもがな、
ボジョレーヌーボー解禁日。

ひと昔前のように
騒がれることも少なくなったけど、
わたしらバーテンダーにとっては
やはり楽しみな行事のひとつ。

今年の出来はいいらしいよ、と
噂は毎年のように流れるけど、
これはあまり信用できない。

前評判を流すのは
おそらく輸入業者だろうし
マズかったところで決して
悪い噂など流すはずもない。

ボジョレーヌーボーに限らず、
ワインは
シャトー(醸造所)によって味が違う。
すなわちそれを扱う輸入業者によって
味がまったく違うということ。

サントリーのボジョレーと
アサヒのは全然違ったね、
のようなこと。

それに、普通のヌーボーと
ヴィラージュヌーボーは
これまた違う。

地域と規格を厳しく定めた
ワンランク上のヴィラージュヌーボー。

そのまた上の厳選された
プレミアムヌーボーもある。

ひとくちにボジョレーヌーボーといっても
幅が広いのだ。

で、今回は
ボジョレーヴィラージュヌーボーと
ジョルジュ・デコンプという造り手(シャトー)
この二種を飲み比べた。

wine_red1.jpg
まずヴィラージュヌーボー。
今年のボジョレーヌーボーは
酸味が少なく、
ヌーボーなりに
ぶどうの深みも感じられる。
旨いというのが率直な意見。

wine_red2.jpg
ジョルジュ・デコンプは
香りが強く
ヴィラージュヌーボーのほうが
飲みやすいと思ったが、
時間を置くと
凝縮された旨味が広がって
とても良いワインと変わった。

全般的に今年は当たり
と言っていいのかもしれない。

あともう一本
ボジョレーヴィラージュプリムール。
いわゆるボジョレーの白ワイン。
wine_white1.jpg
これはぶどうがシャルドネなので
一般的な白ワインとさして変わりはない。
ややまろやかさがあるくらいか。

ま、なんにしても、
2017が当たり年となって
数年後に飲むのが楽しみなワインに
熟成するのが楽しみである。
posted by youcoat at 18:28| Comment(0) | バーテンダーの基礎知識 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする